大晦日の夜に。

深夜23時 アジア最貧国バングラデシュの喧騒に包まれながら


「この国でたった一人でビジネスを始めた社長は間違いなくクレイジーだ!」と着いて早々に私は思いました。


社長がすごい人なのはもちろん知っていたけど、


会社が始まった国に初めて降り立って、そのカオスさを目のあたりにし、社長が頑張ってきた7年間の苦労の重さを改めて実感しました。


この国でたった一人23の女の子がビジネスを始めようと、たった6人の工場からモノづくりを初めた裏側にある苦労。


本当に大変なものだったろうな。
そんな苦労の末にある今の大きな工場と沢山の工員達は、社長の一番の宝物なんだろうなぁ。


そんな大切な工場から生まれた、大切な商品たちを自分は日本のオフィスで扱っていたんだなぁ〜・・・なんてタクシーの中でしみじみ感じていました。







私はバングラに関する情報を一切持っていなかったので、工場に行くのもお金を変えるのもネット屋を探すのもとても苦労しました・・・。


バングラは他のアジアと違って観光立国ではないので、英語の表記も少ないしタイのカオサンロード・ネパールのタメルみたいな、とりあえずそこに行けばなんとかなる!みたいな旅人が集う地区がないのです。


特に難点なのが、バングラ上のどこに自分がいるか全く分からない事。
大体の場所を把握することもできないとタクシーの値段の検討もつかないし、とにかく色々と不便なのです。


でも「なんとなくこっちに両替屋ありそう」「なんとなくあっちっぽい」とか野生のかん?をきかせて何とか無事工場へたどり着けました。
実は同じタイミングで社長と副社長もバングラへ出張に来ています。


夜な夜な副社長の山崎と色々な話をしたのだけど、私やっぱりこの人に出会えて、この会社でインターンをして本当に良かったなぁと思いました。


思い返せば


小さい仕事も沢山しました。
雑用もたくさんしました
朝は眠いし夜は遅いし毎日くたくたでした。


そんな毎日の中でも
「こうなったら社内1の雑用係になろう」「頼まれた仕事を120%で返そう」
とか密かに目標を立てて働いた数か月。


それを見てくれていた人がちゃんとここにいるんだなぁ。。。


「きみは何でも楽しく仕事してくれるから、仕事頼みやすかったよ。そういう人って絶対伸びるよ。雑用も多かったかもしれないけど、何でも仕事とりに行く人って絶対のびる。上にかわいがられて愛されたのも天性のもの。大事にしたほうがいいよ。」


人間としてなんて魅力的だ!と尊敬するこの人からそんな言葉を貰えるなんて、もう一生忘れられない褒め言葉とごほうびでした。


インターン開始初日
「このインターンを辞める時に、絶対みんなから惜しがられるインターン生になって辞めよう!」とオフィスへ向かう階段を上りながら意気込んでいたけれど、まさか「また来ないか?」なんて言葉を副社長から現実に頂けるなんて思ってもいなかったです。


だって私失敗もたくさんして迷惑もめちゃくちゃ沢山かけました。


でも副社長が言ってくれたように、この会社に少しでも必要と思われる人間になれたのならば私はほんとうにこの会社に存在した価値がありました



副社長はインターンを募集しておきながら


「僕は学生時代にインターンをする事は基本的に反対。どうせ卒業したら働くんだから。変に学生の頃に社会を知って、机上の空論かませないような学生になってはいけない。」という意見の人だけれど


彼がなんと言おうが、私はこの会社のインターンに参加できた事は最高の幸運だったと思います。机上の空論かませなくなるどころか、かましまくりになりました。社会人の現実を知ってがっかりするどころか、社会に出るのが楽しみになりました。
何でこのチャンスを掴めたか正直今だにわからないけれど、いつ自分にこうしたチャンスが巡ってくるか本当に本当にわからないものです。常に磨いて、来たチャンスをぜったいに掴める自分にならないといけないなぁなんて思います。


わたし、山崎の仕事に向かう姿勢すべてをめちゃくちゃ尊敬しています。




クリケットをするザキ山さん。


彼は仕事が溜まりに溜まっている時に、よく事務所で「もお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜MAXだああああ!」と叫びます(仕事がMAXキツイ!という意味らしい。)


そんなMAXきついときでさえ、みんなを盛り上げて仕事を楽しもうとする副社長の姿からは本当に学ぶ事が多かったです。


初めて大学を出て、初めて会社という組織に入って、初めて持つ上司がこの人で本当に良かったと思います。


そんなバングラデシュの大晦日の夜です。