仕事に、シンナーを吸う子供に、YA君とデート


ネパールのタメルという場所のある一画では、小学生ぐらいの子供たちが口元にビニール袋をあててすーはーすーはーしてます。シンナーです。警察もすぐ近くにいるけど、見て見ぬふりというか、彼らに構おうとなんてしません。




彼らはすごく汚い格好をしていて裸足で、すーはーすーはーしながら、旅行客が通ると話しかけては何かをねだります



わたしは覚えたてのネパール語でちょっと話したりします


「名前は?」
「何歳?」


ネパール語で話かけると、ちょっとびっくりした顔をして答えてくれます。


バイバイするときかれらはハグと握手を求めます。それに答えます
様子を見ている周りのネパール人は「汚ねー信じらんねー」みたいな顔してます。


ネパールには貧困や物乞いがいます。
見ると胸が痛みます。


でも、彼らの前を通りすぎて家に帰れば
別にふつうに美味しいもの食べたり、ネットとかして友達や恋人と電話とかして、彼らのことをすぐに忘れることができます。私は私の生活をしています。



でもふとした瞬間にやっぱり胸が苦しくなります
話した時にまっすぐわたしを見る目が頭に残ります
わたしは全然善人なんかじゃないんだけど。






前にネパール人の友人に


「シンナー吸ってる子供たち、どう思う?」と聞くと


「彼らはくずだから」


と言われました。なんかショックでした。






いつも通る道で太鼓を叩きながら歌っている盲目のおじさん。
たまに立ち止まって聴くんだー。決して上手くはないんだけど、わたしは彼の音と歌声に魂?みたいなものを感じてすきなんですよ。だってこの音を奏でることで彼は生きているんだもんね。良い音を聞かせてもらった代わりに5ルピーをあげます。


次通る時は「きれいな音ですね!!」って伝えたいなー
ネパール語で何て言うんだろう?







昨日は偶然町で会って友達になった中国人のYA君とディナーに行ってきました。


「美味しいレストランがあるから行こう!れいなも気に入るよ!」と言って、本当に美味しいネパールレストランに連れてってくれました。



YA君はレストランに向かう道中も、わたしを道路側に歩かせないし、荷物も持ってくれるし、水を注いでくれたり、お箸とってくれたりとりわけてくれたりご飯もごちそうしてくれたり、帰り道も「遅い時間に危ないから社宅まで送るよ」と言ってくれてとっても紳士でした。



YA君は日本人の私とご飯に行くという事で、日本語を勉強する本をわざわざ買って事前に勉強してきたり、食事中も一生懸命話そうとしてくれて、すごく良い人だと思いました。



そして帰り際には




「今日はすごく楽しかった。きみともうすこし一緒にいる為に、わざと苦手なタバコを吸ったよ」とか、なんともキザな漫画のようなセリフを言います。

・・かなりぞっとしましたが。


レストランの帰り道にYA君とタクシーを探して歩いていると


シンナーを吸っている子供に後ろから「ディディ(おねーさん)!」と腕に抱きつかれました。


わたしが「ハローナマステ〜サンチャイチャ?( how are you?)」と答えるのもつかぬまYA君は彼を私から引き離し「シッシッあっちへ行け」ってしました。




YA君は話しも面白いし気が利くし優しいし、とても良い人なんだけど
ご飯も楽しかったんだけど
YA君とわたしとはきっと違う感覚をもっている気がします。



引き離された少年に


「ソーリーアジャジャロチャ(ごめんね、今夜も寒いねえ)」と言うと


少年「デレイジャロ(すごく寒い)」と彼は答えました。


この服しか持ってないんだと言うジェスチャーつきで。



YA君はネパール語がわからないので、何を話しかけているのか不思議そうに見て、尚わたしをガードしていました。



ネパールの夜は冷えますよ。
今日は満月ですが、かれらはどこで寝てるんだろう?